個人が投資家の支援を得て中小企業のM&Aを主導する「サーチファンド」の産業化を目指し、株式会社サーチファンド・ジャパン(東京都千代田区、以下当社)を設立しました。
当社は、伊藤公健(当社代表取締役)、株式会社日本M&Aセンター(東京都千代田区)、株式会社日本政策投資銀行(東京都千代田区)、キャリアインキュベーション株式会社(東京都千代田区)による合弁会社です。
当社は、日本では初となる全国を対象としたサーチファンド形式でM&Aを行う投資会社です。個人が投資家の支援を得て中小企業のM&Aを主導する「サーチファンド」の産業化を推進し、日本におけるサーチファンドのエコシステムを育てることを目的として設立しました。
サーチファンドという新しいアントレプレナーシップのかたちを日本に定着させ、より多くの優秀な人材が中小企業を承継し急成長させることによって、中小企業の事業承継問題の解決や経営人材の育成を促進し、日本企業の競争力を強化することを目指します。
サーチファンドとは、サーチャーと呼ばれる個人がM&Aを行う仕組みです。サーチャーは、まずM&A候補企業の発掘/選定(=サーチ活動)に必要な少額の活動資金を投資家から調達し、投資先企業が見つかった段階でM&A資金を調達する二段階の資金調達が特徴です。
この仕組みにより、実績の少ない若手経営者候補もM&Aを目指すことができ、投資家からみると低リスクで優秀な人材と投資先にアクセスできる可能性を得ることができます。
日本では未だ事例が少ないながら、優秀な人材が経営者を目指す新しいキャリアパスとして、また中小企業の事業承継への解決策として、急速に注目を集めつつあります。
日本において、経営者になるための現実的な道は、時間をかけて組織内で出世するか、起業をするかしかないのが現状です。そのため、ゼロから事業を立ち上げるタイプではなく既存の事業をより大きく成長させるタイプの優秀な人材にとって、経営者になる道は非常に限られています。
一方で経済産業省によると、2025年までに、70歳を迎える中小企業・小規模事業者の経営者245万人のうち、半数の会社(日本企業の全体の3分の1)で後継者が未定となり、このまま後継者不在により廃業すれば、650万人の雇用と約22兆円のGDPが失われる可能性があると公表しています。
サーチファンドの仕組みを日本に定着させ、優秀な人材が経営者として活躍する新しい道を提供することで、経営経験を積んだ若きリーダーが増え、日本企業の競争力強化、中小企業の成長や事業承継問題の解決につながると考え、合弁会社サーチファンド・ジャパンを設立しました。
サーチファンド・ジャパンは、経営者としてのポテンシャルがある人材に対し、M&Aの専門知識のサポート、情報/ネットワークや共有インフラの提供、信用補完、サーチ活動およびM&A資金の提供(運用するファンドを通じて)、M&A後の経営サポート等を行うことで、サーチファンド形式での中小企業M&Aの拡大と経営者の輩出を目指します。
当社はサーチファンド活動のカギとなる各機能において日本で圧倒的な実績のあるパートナーによる合弁事業になります。合弁パートナーとして参画する各社は、サーチファンドの社会的意義に賛同し社会的インパクトの実現を最大の目的としています。それぞれの強みを活かし、日本におけるサーチファンド活動の拡大とエコシステムの育成を目指します。
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伊藤 公健:マッキンゼー、ベインキャピタルを経て、2014年に日本初のサーチファンドを目指し活動。設立したファンドにより株式会社ヨギーをM&Aし経営をリード。その他、中小企業への投資、資本政策支援、MBO支援等の実績多数
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1-2か月以内に、数億円のM&Aを複数件実行できる規模の1号ファンドの設立が予定されています。
並行して、経営者候補(サーチャー)の募集・選考を本格的に開始します。これまで代表取締役 伊藤公健による準備活動の段階で、数十名のプレ登録者から数名の候補者が選定されていますが、今後サーチャー候補の募集も加速します。
サーチャーは随時募集しますが、丁寧かつ責任あるサポートを行うため、同時に支援するサーチャーは少人数に限定して事業をスタートすることを予定しています。
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株主:
役員構成:
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【株式会社日本M&Aセンター(東証一部上場:2127)】
【キャリアインキュベーション株式会社】
【株式会社日本政策投資銀行】