一般的にサーチファンド活動は、M&Aを目指す個人が投資家からサーチ資金の支援を受けるところから活動がスタートします。
伝統的なサーチファンドでは、20人の投資家から一口200万円=合計4000万円のサーチ資金を集め、その資金を元手に最大2年間のサーチ活動をスタートさせるのが一般的です。当然ながら投資家は、実績も案件の目途もない人材に投資するためにサーチャー候補をしっかり見極めることになります。
この時に投資家に資金支援を依頼するプレゼンテーションには、教科書とされているひな型が存在します。しかしながら、このひな型は英語の資料であり、またサーチファンド黎明期の日本で目にする機会は少ない状況です。
今回、日本でサーチャーを目指す方々の活動の指針になればという思いから、米国型のひな型を参考に、サーチファンド・ジャパンが咀嚼・アレンジしたひな型を作成し公開することにしました。
現実的には、日本でサーチ活動の資金支援のできる投資家は限定的であるため、今回作成した投資依頼書を準備したとしても、多くの投資家からサーチフィー出資を得るハードルは高いと思われます。しかしながら、投資家がサーチャーを見極めるポイント、つまりサーチャーとしてに成功するために必要な要素には共通点も多いと思われます。
このひな型が、様々な形でサーチ活動の支援を求める際の参考に、またサーチャーに求められる期待値を理解する参考になれば幸いです。
補足:
当社サーチファンド・ジャパンでは、当初このひな型をサーチャー選考のフォーマットにしようと準備をしていました。結果的には、サーチファンド黎明期の日本でこの投資依頼書を高い水準で求めるのはハードルが高いという判断から、別の選考プロセスを採用しています(当社のサーチャー選考プロセスはこちら)。
しかしながら、この提案書によるサーチフィー投資依頼を否定するものではありません。この提案書を準備し、通常のプロセス外で当社の投資委員会にチャレンジすることも歓迎いたします。
追記:
ひな型の使い方のコツを、当社代表の伊藤のnote(サーチフィー投資提案書ひな型の使い方)に記載しています