サーチファンド・ジャパン(以下、当社)では、一緒に活動するサーチャーによるM&A・経営の成功に強くコミットするハンズオン支援を信条としています。今回は当社の支援の内容を具体的にご説明したいと思います。
説明に入る前に前提として、当社は手厚い支援をすることを信条にはしていますが、サーチャーはあくまでアントレプレナーです。サーチャーを志す方にはご自身がオーナーシップをもって活動してもらう前提での支援となることをご理解いただければと思います。
サーチャーに対して当社担当社員が伴走
当社では各サーチャーに対して必ず担当社員をつけています。担当社員がサーチ活動の最初からM&A実現、その後の経営、投資回収までの一連の活動について、サーチャーのナビゲーターのような立ち位置で伴走します。
サーチャーになられる方は必ずしもM&Aや中小企業経営経験のある方ばかりではありません。そのような方たちが一連の活動をするにあたって、担当社員が伴走者としてプロセスのナビゲート役や壁打ち役などになってサポートしています。
当社はサーチャー経験者の代表伊藤のみならず、これまでのサーチャー支援/投資先支援を通じて各社員もスモールサイズのM&Aや中小企業経営独特の難しさや課題を身をもって経験しています。リアルな経験に基づくサポートができる点はこれまで一緒に活動してきたサーチャーにも評価いただいています。
ここからはサーチャーの一連の活動の中で、担当社員がどのようなサポートをしているか具体的な例を交えてご説明します。
-ソーシング(投資先発掘)-
ソーシング段階では、当然サーチャーが主体となって自身がM&Aをしたい企業を探しますが、当社からも連携しているM&A仲介会社や金融機関からのM&A候補企業の紹介をします。当社は提携先の日本M&Aセンターのみならず、他大手M&A仲介会社とも連携を深めており、幅広いルートからの企業情報の提供をしています。
加えて「M&A仲介会社とコミュニケーションのポイント」や「売主様との面談への臨み方」など、これまでの経験に基づいたアドバイスもしますので、ソーシング活動の中での留意すべきポイントを事前に把握することができます。またソーシング活動の中では「そもそも自分はどの業界をターゲットにしていくべきか」という点に悩むサーチャーも多いです。そのような悩みに対しても担当社員が壁打ち役となって相談にのり、ご自身のターゲットをチューニングするサポートもしております。
このソーシングフェーズにおいても担当社員との間で少なくとも週一回(チャットも含めるとほぼ毎日)はMTGを実施し、ペースメイクしながら活動を進めていきます。
-エグゼキューション(投資実行)-
多くのサーチャーがM&A実行に向けた実務経験がないことから、担当社員がプロセス全体をナビゲートします。
サーチャーは、当社のナビを参考にM&Aプロセス全体を推進しますが、特にビジネスDDや投資員会に向けた資料作成、売主様や仲介会社との関係づくりに注力します。また、M&A後に実際に経営に参画するのはサーチャーですので、M&A実行後にどのように会社を成長させていくかご自身で主体的に計画や打ち手の策定も、サーチャーが主導して行います。
一方でM&A実行に関する投資スキーム構築、契約書作成、財務シミュレーション、資金調達等については担当社員がしっかりサポートし、毎日のようにコミュニケーションをとりながらスピード感をもってプロセスを進めていきます。
エグゼキューション段階での売主様とのコミュニケーションについても一定のノウハウがあります。特に創業オーナー様からの事業承継では売主様にとっても人生をかけた大事な取引ですので、時には即断即決が求められるような場面や強い情熱を持ったコミュニケーションが必要な場合もあります。そのような場面もサーチャーと担当社員が密に連携し、適切な対応ができるようにサポートしています。
-バリューアップ(投資先の経営)-
M&A実行後のバリューアップでは、サーチャーが経営者となり、主体的に経営を進めます。当社からは担当社員を中心に社外取締役の派遣はしますが、あくまでサーチャーの意志を尊重した経営のサポートをしています。
サーチャーはいわゆる「外様社長」として会社の中に入っていくことから、M&A直後の会社への入り方は非常に重要で、ここで既存の社員の方とどう関係構築をするかが今後の経営にも大きく影響します。担当社員と一緒にオンボーディング(組織へのなじみ方)に関する事前のシミュレーションをしっかり行い、経営参画後のPMI(いわゆる100日プラン)を進めるにあたっても日々意見交換しながら、円滑に会社の中に溶け込んでいくことを目指します。
100日プラン実行後は週一程度でサーチャーから業況報告を頂きつつ、経営に関する悩み相談や時にはブレストの相手役として担当社員含めた当社メンバーでサポートを継続します。
サーチャーが経営を進める中で、株主メンバーを通じた取引先紹介や追加M&Aの検討についても支援しています。孤独になりがちな経営者の良きバディ役として、M&A後も引き続き担当社員が伴走をしながら会社の成長を目指します。
このように、当社ではサーチファンド活動の各フェーズにおいて、担当社員を通じて手厚い支援を提供しています。手厚い支援の結果リアリティのあるノウハウが積み上がり、支援内容も日々進化していることは、当社ならではの特徴だと自負しています。
ただし冒頭にも記載しました通り、サーチャーはあくまでアントレプレナーです。あくまでご自身が主体性をもって活動していただくことを前提として、当社もサポートという形で応えたいと考えていますので、サーチャーを志す方にはオーナーシップを発揮しながら、当社のノウハウをうまく活用し、サーチファンド活動を推進していただければと思います。