サーチファンド・ジャパン
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Interviews
Hiroyuki ARAI

 Interview #

4

荒井裕之 (vol.2)

Hiroyuki ARAI

キャリアインキュベーション株式会社

代表取締役社長

vol.2 | 人材のプロが見るサーチャーに必要な資質

(伊藤:サーチファンド・ジャパン代表取締役社長)先ほど人を選ぶ技術というお話が出ましたが、荒井さんの目から見て、サーチファンドの仕組みでM&Aと経営を主導する経営者候補、いわゆるサーチャーに必要な資質はどう見られていますか?

(荒井:キャリアインキュベーション代表取締役社長)基礎的な経営スキルとリーダーシップを発揮した経験、及びポテンシャルの高さを持っていることにプラスして環境への適応力が求められます。サーチファンドの主な投資対象は中小企業になりますので、例えば仕組み化されていないことがあったり、オーナーの影響力が強かったり、大企業とは異なる環境だと思います。

 一方で、サーチャーになるような優秀な人は、そのような中小企業の実態に触れる機会が無かった方が多いと思います。大企業のやり方をそのまま中小企業に持ち込んでしまうと、企業を破壊することになり兼ねないので、そのあたりのケアができることは必要でしょう。

 特に強い組織にいた経験や、成功体験があると「●●ではこうだった」みたいなことを言いがちなんですけど、それを言っちゃうとアウトだと思います。「普通はこうなのに」、「なんでこんなやり方をしているのか」みたいなことを言わないのは大切ですね。

 人や組織への心配りができることも重要だと思います。大企業の場合は、資本の論理で「お前ら言うこと聞かないと、クビだから」みたいなマネジメントができるかもしれませんが、中小企業の場合、一人に辞められたら困ります。

 だから人と組織に目を配るっていうのはすごく大切なんですよね。このあたりの感度っていうのがすごく大切なのかなと。

(伊藤)確かに大企業にいると、中小企業の実態を目の当たりにする機会は少ないですよね。それでもサーチャー候補の中には、企業による環境の違いを想像できる人もいる印象です。こういう方は何が違うのでしょう?大企業の中でも置かれた環境が違うのか?マインドセットの問題なのか?

(荒井)中小企業というのはそういうものだ、ということを真摯に学ぶ姿勢があるかどうかではないでしょうか。自分の経験や環境を特別視せず、色眼鏡をかけずに現実をみるということかなと思います。ただ、誰しも自分の経験を基にしたバイアスがかかるのは当たり前だと思いますので、中小企業の経営について経験値のある人、すなわち我々が助けてあげるということが大切なのかなと思います。

(伊藤)ありがとうございます。中小企業ならではの資質について伺いましたが、企業の大小問わず、外からいきなり経営者として入る難しさについてはいかがですか?外様で入る幹部人材として、うまくいく人、いかない人に何か共通点はありますか?

(荒井)外様で入ってうまくいく人の多くは、例えば最初に社員全員と1on1面談をやって、メンバーのこと、例えば働くモチベーションや成し遂げたいこと等を把握することから始めている方は多いです。その面談を通じて、社内のキーパーソンや相関図を把握することにも努めています。

 あとは、やっぱり現場に行きますよね。営業の現場や生産の現場に入って、彼らのやり方を理解しようとする姿勢が伝わると、社内からも評価されている印象はあります。

(伊藤)なるほど。これも人や組織への目配りに通じる行動ですね。外から入った人間が信任を得るためには、そういう姿勢を具体的な行動で示すことは大事なんですね。

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▼荒井裕之(キャリアインキュベーション社長) 連載インタビュー

vol.1 | キャリアインキュベーションがサーチファンド・ジャパンに参画した3つの理由

vol.2 | 人材のプロが見るサーチャーに必要な資質

vol.3 | サーチャーというキャリアの魅力とサーチファンドの将来性

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